九州・沖縄発 一流のオトナを諦めないあなたに贈るフリーマガジン変革をあきらめないオトナたちへ BOND

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[BOND GIRL] 甘いなぁ〜、ナオキは。そんな店を選ぶから、結果、口説けないんだよ。 BOND GIRL

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BOND GIRL by 鷲崎 万梨子

会社の飲み会。何度か食事に行ってる意中の女性を、なかなか口説けないという話をした僕は、先輩の土山にバッサリ斬られた。評判の遊び人である土山は、僕の不甲斐なさを完全にバカにした風に、エビのアヒージョをつまんでいる。「じゃぁ、どういう店に行けばいいんすか~?」なかばイジけ気味にそう聞き返すと、意外にも土山は真剣な表情で顔を寄せてきた。「いいかナオキ。口説ける店には法則がある。飯食いに行くだけならいざ知らず、本気で口説こうと思ってオンナ誘うんだったら、それを知っておかなくちゃダメだ。」そこから語られた「店選びの究極奥義=土山理論」は、悔しい程に理にかなったものだった。

一週間後。久々に会ったマリコを、僕は博多区にあるホテルウィズ・ザ・スタイル内にオープンしたステーキハウス「ミディアムレア」に連れて行った。OLとモデルの2つの顔を持つ彼女は、文句無しのいいオンナであり愛嬌もいい。その彼女との仲を進展させるべく、僕は「土山理論」を実践したのだった。

伝授された項目は3つ。一つ目は「横並び席」。二つ目は「話が途切れても大丈夫な状況を担保する」。そして三つ目は「その気にさせる雰囲気」。それらを検討した上で出した結論がこの店だったのだ。

 笑顔のレセプションが席に案内してくれた。程よく調光がなされた横並びのカウンター席。テーブル席とは段違いの距離感。メニューを一緒に見ながら、自然に会話が盛上がる。いい感じだ。上機嫌に微笑むマリコの瞳をすぐそばに感じながら、スキンシップも自然だ。「土山理論その①横並び席」は間違いない。しかし、色々と話をしていると不意に二人の会話が途切れた。無理に話をひねり出しても余計ぎくしゃくする。「それは、どこのお肉なの?」僕は目前の鉄板で焼いてくれている担当シェフに、自然に話かけた。「佐賀牛です。けど私が焼けば全て美味いので心配無用です:笑。」気の利いた返事に、彼女も笑いながら、二人の会話は再開した。「土山理論その②大丈夫な状況を担保する」はこういうことなのだ。酔った二人の間を、いつもとは違う雰囲気で時間が流れていった。外を見ると中庭に特別感のある別棟のBARが見える。首筋までほんのり赤く染まった彼女が、そのBARを小さく指差して言った。「あのBARって素敵よねぇ。でも、こんな時間……」「そうだね。けど大丈夫だよ。今夜、僕らはいっしょにいるんだから。」

ホテルが擁する圧倒的な雰囲気は自然な流れを生む。「土山理論その③その気にさせる雰囲気」。僕は、コンシェルジュにチェックを伝えた。

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