九州・沖縄発 一流のオトナを諦めないあなたに贈るフリーマガジン変革をあきらめないオトナたちへ BOND

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横山 健 インタビュー INTERVIEW

15.12.08_BOND25240_OK2

家ではコマさんの話ばかりだから子供たちに舐めらるかも?!

——もう一つ、音楽誌では載らない質問をさせてください。横山健さんは現在二人のお子さんがいらっしゃいますが、お子さんに対する教育方針などはありますか。

横山 ウチの子は二人とも男で上は10歳、下は6歳なんですが、家では大したことは言えないですよ。というのも、「お風呂に入りなさい!」「宿題をしないさい!」というので毎日必死で、教育論までたどり着かないという……。それが現場の実情ですよね(笑)。それこそ「早く食べなさい!」「早く寝なさい!」と言っているだけで1日が終わってしまいます。それでも根本では、子供たちが人生の分岐点で悩んだときは僕らしい言葉で話したいなぁと。あまり世の中を見過ぎないで、直感したことを伝えられる父でいたいですね。

——父がそうしたように……ですね(笑)。お子さんも大きくなるにつれ、父の存在を知ると思いますが、そのときお子さんにはどう感じてほしいですか。

横山 もちろん嬉しいと感じてほしいとは思います。ただ自分で言うのは非常に恥ずかしいのですが、横山健が父親というのは彼らにとってかなり高いハードルだと思います。このハードルはきっと彼らを悩ますでしょうし、もしかすると首を絞める要因になるかもしれません。だからこそ、それをどんな風に跳ね返すかは彼らの器だと。万が一、横山健という存在に押し潰されてもそれはそれで仕方のないこと。ただ彼らのお父さんはいろんなところで下ネタばかり言っていますから、以外と舐められちゃうかもですけどね(笑)。今は子供とコマさん(妖怪ウォッチの人気キャラクターの一人)の話ばかりしていますよ。そういえば、「妖怪ウォッチ」を製作した「レベルファイブ」は福岡の企業ですよね。先日アンテナショップを訪れたんですが、そのときコマさんを見てその日一番の声で『モンゲー!』って言いましたもん。そのぐらい福岡大好きです(笑)。

——今の子供たちはインターネットの影響もあり、あらゆる情報と価値観に溺れているという印象があります。実際、高校生の私の娘ももっと情報の少ない昭和に生まれたかったなどと言っています。そんな社会で若い世代はどう生きるべきだと考えますか。

横山 今の若い人たちに限らず、僕たちも僕たちの親の世代に比べれば随分と情報過多な時代に生まれました。そう考えるとどの時代にもそういった悩みはあるのではないでしょうか。この先もきっと“ゆとり世代に生まれたかった”という時代は来るでしょう。結局はその状況をどう乗り越えるかだと思います。今の時代に生きることが辛いと感じている方には、自分のやるべきことやりたいことを発見し、それとどう向き合うかも大切だということを伝えたいですね。

——では、二人のお子さんが大人になったとき、どんな世界になっていてほしいと思いますか。

横山 質問が壮大過ぎませんか(笑)。そうですね、僕に自分の住みやすい世界があるように、子供たちにもきっと僕とは違う心地よい世界や環境があると思います。だから彼らの住みやすさに沿える世の中になっていればなぁという思いはあります。ただ、僕らは前の世代が残した負の遺産をたくさん背負っていると思います。例えば年金補償問題であるとか、政治の問題とか。そういうものはできるだけ自分たちの世代で解消し、次の世代へバトンしたいですね。

——そういう考え方は若いころからあったのでしょうか。

横山 昔は自分が生きるだけで精一杯でしたよ。ただ、ある程度年齢を重ね子供もできたことで自分の人生が少し見えるようになりました。それでやっと政治的な意見も言えるようになったんだと思います。今活躍する若いアーティストたちも現状に対してさまざまな意見があると思います。でも言えないんですよ。それは自分がそれを発することで周りや自分の生活へダイレクトに響く。今、人生を組み立てている最中の彼らがそれを恐れるのは仕方のないこと。もちろん、それでも言ってほしいという思いもありますけどね。

偉そうに応援なんてできない。それより話を聞かせてほしい。

——では最後にBONDを読む読者へ応援メッセージをください。

横山 僕は幸運にも好きなことをして生活していますが、誰もがそうではありません。だからいろんな立場で日々を生きている僕と同世代の方々への応援メッセージなんて、気軽にできませんね。それよりも、もし何かの機会があれば「俺はこうして生きているんだ!」ということを話してほしいです。僕はその話にインスパイアされたことを曲にして、皆さんにお返しできればいいなと。変な話、ステージ上でギターを持っていると王様みたいな気分でいますけど、一旦ステージを降りたら僕なんてダメ人間ですから。皆さんに応援なんて偉そうなことはできませんよ(笑)。

[ よこやま・けん 

1969年、東京生まれ。1991年にHi-STANDARDを結成、ギタリストとして活躍。1999年にレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」を設立、社長を務める。 Hi-STANDARD活動休止後の2004年にはアルバム『The Cost Of My Freedom』でKen Yokoyamaとしてバンド活動を開始。その後、ソロバンド通称・Ken Bandを率いて活動。2008年1月13日に日本武道館でのライブを「DEAD AT BUDOKAN」と称して行う。2011年3月11日の震災を期にKen Bandを率いて東北でフリーライブ等を積極的に敢行。同年9月18日にロック・フェス『AIR JAM 2011』を横浜スタジアムで開催する。そこで、11年 ぶりにHi-STANDARDの活動を再開させ、12年には横浜での収益を基に念願の東北で『AIRJAM 2012』を開催。その後、2013年3月にWOWOWで「ノンフィクションW 物言うパンクス!横山健~311、ハイスタ、その先に~」を放送、同年11月にドキュメンタリー映画「横山健 -疾風勁草編-」が劇場で公開された。2016年3月には、自身2度目となる武道館公演「Dead At Budokan Returns」が控えている。またバンドと並行して「PIZZA OF DEATH RECORDS」でも精力的に活動。これまでWANIMA、HAWAIIAN6、DRADNATSといった国内外のバンドを輩出している。

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