九州・沖縄発 一流のオトナを諦めないあなたに贈るフリーマガジン変革をあきらめないオトナたちへ BOND

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大野祐子 インタビュー INTERVIEW

“志のある男性は、総じて所作の「間」が美しい。”

——まずは、フィニッシングスクールについてお聞かせください。

大野祐子(以下、大野) 日本では聞き慣れないかもしれませんが、欧米では、学校を卒業した良家の子女が大人の女性への仕上げとして、マナーや礼儀作法、文化教養、人間関係の築き方や思いやりのある優しい心、淑女として必要なことをフィニッシングスクールで学んできました。インフィニは国内有数の老舗フィニッシングスクールとして1986年に福岡の地に開校。創立28年目を迎えようとしております。実は私もスクールの一期生として入学し、通っていたんですよ。その後、株式会社ビジネスリファインを創業し、8年前に3代目校長として就任いたしました。

——今のフィニッシングスクールに求められているものは何でしょう。

大野 日本は経済的にも豊かになり、コミュニケーションも日々進化している時代です。しかし、個人の自由や便利さを尊重する反面、人に対する礼儀や礼節、思いやり、感謝の気持ちが希薄になってきているように思います。個人の資質の低下は、いずれ日本の国力の低下につながるのではと懸念しており、まずは家庭や学校、社会において、躾(しつけ)や教育の見直しが必要なのではないかと考えています。最近では、マナーや礼儀作法の授業をカリキュラムに導入する学校も増えてきて、フィニッシングスクールの社会的な必要性を強く感じています。これからの国、企業、個人の成長のためにも、50年、100年と続く学校にしたいと願っています。

——大野校長が考える個人の資質とは一般的なマナーだけではなく、もっと本質を意味しているのですね。

大野 素敵な大人は、自分軸(自分の心地よさ)と、相手軸(相手の心地よさ)のバランスを考え、行動をしています。たとえば、服装も自分軸ではファッショナブルという、自分が好きな格好を着こなす事ですが、相手軸では身だしなみという、シーンや相手のことを考え身つくろうもの。自分らしさと相手への思いやりを、バランスよく形に表すことができる方は尊敬できる大人のお手本でもありますね。 私も日々、時間に追われる生活をしているので、社員や周りの人をせわしく巻き込んでいるかも…と感じる事があります。時間に負けて心が失われないように、豊かな時間を取り戻す為に、お茶(茶道遠州流)のお稽古に月1、2回通っています。時計を外し、日常生活とかけ離れたお茶室や床の間をはじめ、和の空間で心を留める場所で改まった緊張感を穏やかな気持ちを養い、人をもてなす、人を思いやるという気持ちを見失わないように心がけています。

——これまで、多くの方とお会いしてきた大野校長から見て、どのような人が成功していると感じますか。

大野 社交の場では素敵な方にお目にかかれる事があります。特にそう感じるのは「食事の席での所作」です。器や箸を大切に食事を楽しむ姿は、どこかでご自分自身に躾(しつけ)を学んでいらっしゃるからだと思います。箸を持ち上げ、器に手を添えてお料理を口に運ぶ、そのしぐさが自然でその形が美しい。また、箸を置き、器を取り上げるまでの動きの間や、間合いが落ち着きを感じさせてくれます。
そのほかにも、会話や立ち居振舞いにリズムと呼吸があり、相手を心地よくさせてくれる時間的な「間」を無言のメッセージで与えてくれる方もいました。会社でもプライベートでも相手に対する心配りを大切にされている方は、とにかく行動が美しいんです。
成功という言葉には様々な捉え方がありますが、たくさんの素敵な方との出会いを通じて私が感じるのは、多くの困難を乗り越え、多くのことを成し遂げ、豊かな心でいられることを成功というのではないでしょうか。世俗的な富や名声にとらわれていない方だと思います。落ち着いた態度、節度、言葉づかい、周囲の方への気配り、気遣い、謙虚さ、礼儀正しさを美しく表現できる方だと思います。

——最後にこれを読む30代・40代の男性にエールをお願いいたします。

大野 長い間、女性の時代と言われてきましたが、これからは男性が強くリードする時代だと思います。歴史を振り返っても天下国家を考える大きな流れの中で、時代をつくり、リードしてきたのは、たくましい男達です。30代、40代の男性には、日本人の美徳とされた武士道精神を持ち、現代に生きる侍であって欲しいですね。武士たるもの一言一行には必ず、それに相応した礼儀作法や所作を身につけていたといわれます。私たち女性が憧れるような志のある凛とした男性になってもらいたいですね。(BOND FUKUOKA 07掲載分)

[ 大野 祐子・おおの ゆうこ ]
テレビ西日本のアナウンサーを経て、大手人材派遣会社に転職。九州最大の派遣会社(アソウヒューマニーセンター)の立ち上げに携わる。1990年に株式会社ビジネスリファインを創業、設立し、「女性が活躍できる社会は美しい」という信念のもと社員教育や研修事業を展開。2000年に人材派遣事業をスタートさせる。2004年にフィニッシングスクールインフィニ校長に就任。大学や短大、小・中学校では、女子教育の一環としてマナーや礼儀作法の教育に力を入れている。一方で、ノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス氏が提唱するソーシャルビジネスを広げるための「グラミン・ウーマン@福岡」の立ち上げなども手がけ、女性の社会参画を支援している。

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