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設楽 洋 インタビュー INTERVIEW

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自分たちが実践していることや興味があることをビジネスに。

——この約40年間で、さまざまなターニングポイントがあったと思います。その時、何を見て舵取りをされたのでしょうか。

設楽 40年間続けて、『BEAMS』はまぁまぁ良い位置にいるのは奇跡に近い。時代の変遷とともにどんどん入れ替わり、この前まで頂点を極めていた店が無くなってしまうという中で、残っていくというのはとても大変なことです。僕は流行や旬を追いかけて老舗になった前例がないように思います。これは業種を問わず言えることで、常に新しい店や海外から入ってくる新しいモノや情報と戦わなければいけません。そうすると老舗になるには、良い時も悪い時もこの商品でやってきましたとか、何度も潰れそうになったけどずっとこのジャンルなんだという店になると思うんです。旬は必ず新しい旬に凌駕されますから。ディスコやクラブは分かりやすい例ではないでしょうか。できた当初は新しさにみんなが集まりますが、新しい店ができると、オープン当初と全く同じサービスをしていてもサーっとお客さんが引いてしまう。旬というのは、一時期を過ぎると過去のモノとなってしまうんですよ。

——とはいえ、『BEAMS』は旬を捉える職業ですよね?

設楽 そうなんですよ。なぜ奇跡的に今も残っているかというと、『BEAMS』は「まず、事業計画ありき」という会社ではないんです。例えばこの事業が当たったから、次年度はここを伸ばして何十億売り上げよう……みたいなことは考えません。自然発生的に社員がそのレベルに達したから、次の事業に進んでいるんです。自社の変遷でお話しすると、アメリカ西海岸のライフスタイルの提案からスタートしましたが、その後、東海岸に流れがあると分かると『BEAMS F』が立ち上がり、プレッピーと出会うわけですが、同時にそのルーツがヨーロッパにあることを知ります。それで『International Gallery BEAMS』ができるんですが、ここにはマニッシュなスタイルが好きな女性も来られるようになって、同店の中に少しレディスも設けたんです。それがきっかけで『Ray BEAMS』がオープンします。その後、スタッフが結婚し子供ができるとマタニティや子供服をはじめたり、ある程度の年齢になってゴルフをはじめるとゴルフウエアをスタートさせたり……。つまり、ここにいる連中の興味の対象だったり生活環境だったりという、自分たちにとってリアルな時代に、リアルなモノを伝えていくことを念頭に置いて事業を展開しています。自分たちが本当に実践している、経験している、そして興味があるということに対してビジネスをしようということなんです。僕たちは一般生活者の代表というか、ミーハーの頂点というか、そういう人であるべきだと考えています。スタッフが100人いれば100の『BEAMS』があるというのも特徴の一つですね。

成功の秘訣はプラス思考とアナザーアングル

——では最後にこれからまだまだ面白いことをしたいと企んでいる人たちに、どんな意識を持って物事に取り組むべきかアドバイスをください。

設楽 まず、どんな業種であってもプラスの考え方で取り組むべきです。ビジネスですから、ウチの連中がどんなに『BEAMS』が好きでもやはり辛い時はあります。でも基本は好きというのがあるので頑張れると思うんです。よく社員に伝えるのが「努力は夢中に勝てない」ということ。好きならもうひと頑張りできますし、自分のやっていることが世の中を変えているんだと考えるだけで仕事のしかたも変わってきます。それと「アナザーアングル」を持つこと。例えばこの老眼鏡も「リーディンググラス」と言い換えるだけでオシャレに感じます。何かを考えている中で「この手があったか!」「こう来たか!」と思えるプラスの発想の転換ができると出口が見えるんです。それでもやはり、人は落ちることもあります。そんな場面に「ピンチはチャンス」という人もいますが、実際そこまで楽観的にはなれません。でも、「ピンチはクイズだ!」ぐらいに考えられたらいいと思いませんか。このクイズをどうクリアしようかとおもしろがるようなプラスの発想の転換ができればいうことはありませんよ。

[ したら・よう ]

1951年東京都生まれ。1975年に慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社電通入社。プロモーションディレクター・イベントプロデューサーとして数々のヒットを飛ばす。1976年、同社勤務の傍ら、「ビームス」設立に参加。1983年に電通退社後、自らを「ビームス」のプロデューサーと位置付け、その独自のコンセプト作りによりファッションだけでなく、暮らしに関わるあらゆるジャンルのムーブメント仕掛人として一目を置かれる存在に。また、セレクトショップコラボレーションの先駆者でもあり、個性の強いビームス軍団の舵取り役として現役活動中。1997年にニューヨークADC賞金賞、2004年にデザイン・エクセレント・カンパニー賞、2012年にJR東日本交通広告グランプリ、Yahoo! JAPAN I.C.A.ブロンズ賞など多くの賞にも輝いている。

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