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LAST BOND :「御船山楽園ホテル」、「御宿 竹林亭」を展開する「楽園計画株式会社」代表・小原嘉久氏 LIFE

日本を代表するビジネスパーソンに、これからの「社会」について問うLAST BOND。
今回は、鍋島茂義がこの世の“楽園”をイメージした「御船山楽園」を保有し、
その麓に「御船山楽園ホテル」と「御宿 竹林亭」を展開する「楽園計画株式会社」代表・小原嘉久氏に、これからのホテルの役割について伺った。

街の受け皿と個が立った施設がバランスを保てば寛容で多様な環境になる。

BOND23号ではホテルという視点から、今後福岡がどのように発展していくべきかを考えた。その中で見えた一つのポイントがホテルの多様化。土地や人の特性に合わせたさまざまなホテルができると福岡は一層楽しい街になる……と仮説を立てたわけだが、果たしてそれは的を射てるのだろうが。それについて、経営難だった武雄の旅館「御船山楽園ホテル(旧御船山観光ホテル)」を立て直し、現在、街の新たな文化構築も手がける「楽園計画株式会社」の小原嘉久氏に、これからのホテルの役割について伺った。

まず伺ったのは、御船山楽園で現在開催されている「チームラボ」とのアートイベントについて。小原氏はこのイベントを通じて訪れる人に何を伝えたいのだろうか。
小原嘉久氏(以下、小原) このイベントを開催したのは2015年。2014年に樋渡啓祐元武雄市長とのつながりでチームラボの猪子寿之氏と出会ったのがイベント開催のきっかけです。御船山楽園は1845年に鍋島茂義によって作られましたが、1300年前には奈良の大仏でも有名な行基が入山した場所でもあります。チームラボは、何百年と繰り返される御船山の自然と人の営みという多層的な空間を素晴らしい形で表現してくれました。ただ、計画をしていた当初は、自然とデジタルアートというある種相反するものの融合は、時間をかけないと受け入れてもらえないのではと思ったりもしました。ですが、実際展開するとすぐ皆様に受け入れられました。多くの人が違和感なくこのイベントを受け入れた理由は、チームラボがデジタルアートでただ単に驚かせようという表層的な考えではなく、空間や土地に意味があるものをデジタルアートを通じて表現し、人と自然との関係性を築こうとしてくれたからだと思います。今後もこのイベントを定期的に続けながら、花見や紅葉狩りのように季節の行事の一つとして、武雄の文化になればと考えています。

小原氏は自身が展開する宿泊施設も街の機能の一部と考え、それがどう影響を与える場所なのかと日々試行錯誤している。
小原 温泉宿のルーツは湯治場にあり、治療するための“場”だったんです。ですが近年は、温泉があるから宿を開きそれを儲けの場にする傾向が見受けられます。私はそこに違和感を感じます。目的となる“場”があり人が集まる、集まった場所に人と人との交流が生まれ、そこにとどまりたいと思う人が増えたから宿を作る。そこから食や温泉へとサービスが広がる。そういうワクワクする流れをゼロから作りたいという想いから、昨年社名を「楽園計画株式会社」と改名しました。

最後に、これからのホテルがどう変わり街のどんな役割を果たすのか伺った。
小原 これからホテルをはじめとした宿泊施設はどんどん多様化すると思います。近い将来、テクノロジーの進歩により言語の壁を超え、より自由に旅をアレンジし世界中の人々と交流できる時代がくると思います。「Airbnb」のようなマッチングの場がもっと機能的になれば、滞在地は世界中静脈のように広がるでしょう。だからこそ、個が立ったホテルと街の受け皿になるようなホテルがバランス良く街を形成してほしい。そうすれば寛容で多様な環境を作ることができると考えます。

[ オバラ・ヨシヒサ ]1975年佐賀県生まれ。大学卒業後、ホテルスクールを経て、旅行会社に入社したが社風が合わず1年で退社。大学からしていたクラブDJとして本格的に活動する。その後、父の持病が悪化したため武雄に戻り、2003年、株式会社御船山観光ホテルに入社。2007年より同社の代表に就任(御宿 竹林亭・御船山観光ホテル・御船山楽園)。2018年に社名を楽園計画株式会社に変更した。

御船山楽園ホテル 佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100 ☎︎0954-23-3131 www.mifuneyama.co.jp
御宿 竹林亭 ☎︎0954-23-0210 www.chikurintei.jp

チームラボ かみさまがすまう森
[ 開催日程 ]2019年11月4日(月・祝)まで [ 時間 ]11:30~22:30 [ 料金 ]大人1,400円、中高生800円、小学生600円

BOND 編集部

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